2016年10月24日月曜日

春に咲くはずの桜が秋に咲く理由

桜は3月の卒業式、入学式の頃花を咲かせ、皆さんの目を楽しませてくれるものだと思うのですが秋桜(コスモス)のこの時期、本物の桜があちこちで咲いているのをみかけませんか?

田代の三共建設本店の駐車場横の枝垂れ桜も季節外れに薄ピンクの花をたくさんつけて訪れる人を楽しませてくれています。

この時期に桜が花を咲かせるのは、葉が落ちてしまった桜の木という共通点があります。通常なら、開花後の桜は緑色の葉で覆われ、秋の深まりとともにその葉が赤や黄色に色づき始める時期ですが、今年は、葉がほとんどついていない桜の木が見受けられます。実は、季節外れの桜の開花にはこの「葉っぱ」の状態が重要な鍵を握っているのです。

 桜は本来、夏の間に翌春の花芽を作ってから休眠に入ります。このとき、花芽には、葉で作られ、花芽に届く「休眠(成長抑制)ホルモン」によって、咲くことを「待て」の状態にされているのです。そして、葉が落ち、冬の寒さで休眠から目覚め、次第に春の暖かさを感じて、つぼみが成長して開花を迎える、というサイクルです。

ところが、夏に何らかの原因で葉が落ちてしまうと、継続的に花芽に届けられる休眠ホルモンが十分に届かなくなってしまいます。そして、夏の終わりを告げる涼しさを冬と間違え、その後再び気温が高くなると「あ、春が来た」と勘違いしてしまうのです。すると、開花までのサイクルが早まり、秋に花を咲かせてしまうことがあるのです。

この季節外れの開花は「不時(ふじ)現象」として気象台でも記録をとっています。どのくらい季節が外れると不時現象になるかは、「各気象台において、もっとも早い観測日より概ね1カ月早く、最も遅い観測日より概ね1カ月遅いことを1つの目安にする」という指針があります。不時現象の原因は様々です。葉が強風で引きはがされたり、害虫や天候不順で枯れ落ちてしまったり。

今回はまさに前回の台風13号で大変な影響を受けたのでこのような不時現象を起こしたものだと思います。

次に季節外れの花を見たら不時現象の事を思い見てみて下さい
違った見え方がするかもしれませんよ♪

鳥越

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